ラリタン、ラック用インテリジェント電源自動切り替えスイッチハイブリッド型「ラックトランスファースイッチ」を発売

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ラリタン、ラック用インテリジェント電源自動切り替えスイッチハイブリッド型「ラックトランスファースイッチ」を発売

Posted on June 9, 2015

給電切り替えによるダウンタイムは4~8ミリ秒
シリコン制御整流子による高速切り替えを低価格で実現

データセンターインフラ / エネルギー管理ソリューションのリーディングプロバイダであるラリタン・ジャパン株式会社(本社:東京都港区、米国本社:ニュージャージー州サマセット、以下ラリタン)は、データセンターにおけるラック内で給電の可用性を高めるために、二系統の入力電源を自動的に切り替えるインテリジェントなラックトランスファースイッチ「PX3TSシリーズ」を発表し、6月22日より国内において販売開始します。
ラリタンのインテリジェントラックトランスファースイッチ「PX3TSシリーズ」は、電気機械式リレーとシリコン制御整流子(SCR)を組み合わせたハイブリッド設計(特許出願中)が特長で、シリコン制御の静止型切り替えスイッチ(STS)よりも低価格で、標準的な自動切り替えスイッチ(ATS)を上回る性能と信頼性を実現。内蔵センサーが、停電や電力変動などの電源供給設備の異常を検知すると、1つの電源系統からもう一方の電源系統に高速切り替えを行うので、ダウンタイムを最小限に抑えてラック搭載機器を継続的に稼働させることが可能です。

高可用性が求められるデータセンターにおいては、ラックへの給電システムについて入念に対策を講じる必要があります。主要なサーバーやストレージ機器には冗長電源が標準で搭載されていますが、すべての機器が冗長電源を持っているとは限りません。また、二系統給電と切り替えスイッチにより可用性が強化されていますが、その切り替え性能やコストなどには大きな差異があり、データセンターの要求に十分に応えられない課題があります。
例えば、電気機械式リレーによる自動切り替えスイッチ(ATS)の切り替え時間は8~16ミリ秒程度が一般的で、機械によっては瞬時停電時の切り替え許容時間を超えてしまうことや、アーク放電が原因でリレー接点が溶着して切り替えが不可能になることもあり、電源障害の発見が遅れることがあります。
一方、シリコン制御による静止型切り替えスイッチ(STS)は、切り替え時間は4~8ミリ秒と高速ですが、ATSよりも5倍以上高価で、ATSよりもはるかに多くの電力を必要として熱放出が多いため冷却リソースを消費し、ラックのエネルギー効率も低下します。

これに対して、ラリタンのインテリジェントラックトランスファースイッチ「PX3TSシリーズ」は、電子機械式リレーとシリコン制御整流子(SCR)のハイブリッド設計により、4~8ミリ秒というSTS並みのスピードを低価格で実現。リレー接点の間隔を広く設定してリレー障害につながるアーク放電を防止し、電力効率を高め、発熱を低減しています。
また、使用する電力量をインレット単位、アウトレット単位、ブランチサーキットレベルでリアルタイムに計測(※)でき、ネットワーク接続されたリモート管理モニターからWebブラウザ経由で管理・制御することも可能です。
さらに、電源管理にとどまらず、各種環境センサーなどを接続できるセンサー用ポートやWebカメラなどを接続可能なUSBポートを備え、ラック周辺の環境情報(温度、湿度、気流、差圧、水漏れ)なども監視可能で、ラリタンのDCIM(データセンターインフラ管理)モニタリングソフトウェア「Power IQ」と統合することで、データセンターの電力インフラ全体を効果的に管理することが可能です。
今回国内販売開始する「PX3TSシリーズ」は、入力電圧(V)、最大供給電流(A)、PDU形状、入力プラグ/出力コンセント形状などの違いにより全3モデルです。

※電力量の計測可能な単位はモデルにより異なります。

◆ハイブリッドラックトランスファースイッチ「PX3TSシリーズ」の特長

     
  1. 電気機械式リレーとシリコン制御整流子(SCR)を組み合わせたハイブリッド設計(特許出願中)により、静止型切り替えスイッチ(STS)並みの4~8ミリ秒という高速給電切り替えが可能
  2.  
  3. リレー接点の間隔を3.3mmに設定し(一般的なスイッチリレーは0.6mm)、アーク放電を防止
  4.  
  5. 高速で切り替えた後の電力供給を電気機械式リレーで対応することで発熱を低減
  6.  
  7. インレット単位、アウトレット単位、ブランチサーキットレベルでの計測が可能(モデルによる)
  8.  
  9. リモートからのコンセント(アウトレット)単位での電源ON/OFFが可能(モデルによる。国内未発売)
  10.  
  11. 各種環境センサーをサポートし、ラック回りの温度湿度などもトランスファースイッチ経由で監視可能
  12.  
  13. 最高動作温度50℃、相対湿度85%まで対応
  14.  
  15. フィールド交換可能なヒューズ式のサーキットプロテクションを搭載し、万が一の際にも継続運用が可能

 

◆ハイブリッドラックトランスファースイッチ「PX3TSシリーズ」の主な仕様と販売について
スイッチ形状:1Uまたは2U
入力電圧:AC100Vまたは200V
最大供給電流:30A / 20A
出力コンセント(アウトレット)数:8~20個


販売開始:2015年6月22日
販売価格:オープン価格
            (市場想定価格20万円台/税別~)


■ラリタンについて
  http://www.raritan.com/jp
  ラリタンは、あらゆる規模のデータセンターに適した電源管理ソリューション、DCIMソフトウェア、KVM-over-IPスイッチのイノベータ―として、豊富な実績を誇っています。米国ニュージャージー州サマセットに本社を置き、世界38箇所のオフィスから76ヶ国、5万以上のデータセンターへサービスを提供しています。受賞歴のあるラリタンのハードウェア/ソフトウェアソリューションは、電源効率や信頼性を改善し、生産性を向上させます。ラリタンは、グリーン・グリッド、クライメート・セイバーズ・コンピューティング・イニシアチブ、Leadership in Energy and Environmental Design associationsの主要メンバーであり、データセンター戦略への貢献で、アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)に表彰されています。また、数多くのトップ業界アナリスト企業に認められています:ガートナーの「クールベンダー」、IDCにより「世界の主要DCIMプレーヤー」、EMAでは「非常に価値のあるDCIMベンダー」、TechNavioでは「重要なDCIMプレーヤー」と名付けられています。またラリタンのDCIMソリューションは、これまで数々の賞を受賞しました。

 

報道関係者お問い合わせ先
  ラリタン・ジャパン株式会社 広報担当︰猪原(いばら)
  電話︰03-5795-3185(直)
  E-mail:marketing.japan@raritan.com

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