ラリタン製品で、完全自動のリモート電源管理とサーバーアクセスを実現したチョイスホテルズ

眠れぬ夜がなくなった、チョイスホテルズのデータセンターチーム

6,300軒以上のホテルを 有する世界最大級のホテル会社、チョイスホテルズインターナショナル(Choice Hotels International)。コンフォートイン、コンフォートスイート、スリープイン、エコノロッジ、カンブリアスイーツをはじめとする11の有名ホテルブランドを世界各地でフランチャイズ展開する同社が、コストの合理化と事業運営効率の向上を目指し、従来のデータセンターをリモートの「lights-out(完全自動)」なコロケーションモデルへと移行させることを決意した。

チョイスホテルズの心臓部分に当たるのが、すべてのホテルの取引処理を扱うグローバルな予約システムである。誰かが予約をするたび、あるいは 50万室あるゲストルームのチェックインやチェックアウトをするたび、インターネットで部屋を検索するたび、その処理内容がチョイスのデータセンターを経由する。サービスの内容を問わず、処理が中断されると売上高の減少や顧客の不満足へとつながる可能性がある。そこで同社は思いきってITチームのオフィスから1時間以上離れた場所にデータセンターを移転し、「lights-out(完全自動)」のデータセンターとして運用することにした。「スタッフが常駐していないデータセンターには、ハイレベルな運用サポートが必要となるだろうと考えました」と、チョイスホテルズのデータセンターオペレーション部門シニアアドミニストレーターのグレッグ・ブラウン(Gregg Brown)氏は当時の思いを語る。

「ラリタンのソリューションは、当社のlights-out(完全自動)なデータセンター運用を飛躍的に向上させました」

「24時間365日、データセンターにいなくても、あらゆるインフラにアクセスし、制御できるようになりました」
グレッグ・ブラウン
チョイスホテルズ、データセンターオペレーション部門シニアアドミニストレーター

そこでブラウン氏とチームはラリタンを活用し、新設のデータセンターに仮想プレゼンスを 構築した。ホテルの業務ニーズをサポートし、予約のスピードや予約しやすさを保証する「スリーナインズ(99.9%)」のサービス品質保証契約(SLA)を満たすため、チョイスホテルズは、サーバーやデータセンターインフラを管理するためのリモート管理技術を新たに配備することにした。

ソリューションの評価プロセスの一環として、チョイスは全米のコロケーション施設を数多く訪れ、他社がリモートのデータセンターをどのように管理しているのか知識を得ていった。「そうして各社の施設を見て回り分析を重ねるうちに、電源、KVM、DCIMのリモート管理能力に関してはラリタンが抜きん出ていることに気づいたのです」とブラウン氏は語る。

インテリジェントなリモート電源管理

チョイスホテルズは、ラックPDUに求める条件をリストアップしていた。まず確実に給電できること。電源や消費電力をアウトレット単位でリモート監視できること。そして、使い勝手のよいWebインターフェイスを備えていること。「サーバーやデバイスの電源を仮想的に抜くことができる必要もありました」とブラウン氏は語る。「60AのUCSブレードサーバーや既存の監視ソリューションも含め、あらゆるサーバーやデバイスに対応できるPDUであることも必須条件でした」

APCやエマソンはじめ、他社のラックPDUも検討した末にチョイスホテルズが選んだのが、ラリタンのインテリジェントPDU (iPDU)、PXシリーズだった。「アウトレット単位で制御やモニタリングができるPDU、それはまさに我々が必要としていたものでした」とブラウン氏は語る。「サーバーの電源をオフにしたり電源を監視するためにデータセンターまで足を運ぶ必要がなくなったのです」 

iPDUは、環境モニタリングのためのインテリジェントなプラットフォームとしても役に立つ。チョイスホテルズでは、iPDUのセンサーポートにプラグインできるラリタンの温度/湿度センサーも購入した。「各ラックに2台のPDUを配備し、1台を前面に、もう1台を背面に使っているのですが、その結果、吸気側と排気側それぞれの気温や湿度を監視できるようになりました」とブラウン氏は語る。

WebブラウザベースのGUIにより、センサー類をリモートから監視し、リアルタイムあるいは一定期間のデータをレポーティングし、プロットさせることができる。そうして得られた情報を活用することで、機器稼働に最適なデータセンター環境を実現することができる。

さらに詳しいデータを得るため、インテリジェントPDUに集められた情報は、ラリタンのエネルギー管理ソフトウェア、Power IQで分析、監視される。Power IQはチョイスホテルズの各サーバーの消費電力トレンドを、2重化および4重化電源も含めて追跡している。分析コンポーネントには消費電力トレンドに基づき、どの装置の稼働状況が非効率か、節電に向けた取り組みが奏功しているか、ホットスポットや過剰に冷却されている領域は発生していないかといった情報を表示することができ、そうした一連の情報をトラブルの早期発見に役立てることができる。「電力消費量の変化が把握できれば、負荷バランスに問題がないか、あるいは気流が妨げられていないかといったサーバーの状態をチェックすることができます」とブラウン氏は語る。

さらにPower IQでは、所有コスト分析を行うこともできる。「コロケーション施設では電力使用量に基づいて料金を支払います。Power IQでは電力消費量を追跡できるので、請求額が正しいかどうかを確認できます」とブラウン氏は語る。

サーバーへのリモートアクセス

Vmwareサーバーをはじめ、各サーバーにどこからでもアクセスできるようにするため、チョイスホテルズは移設したコロケーションデータセンターにデジタル式のKVMスイッチを新たに配備。さらにラリタンのCommandCenter Secure Gatewayも導入し、あらゆるKVMへの機器からのアクセスを簡素化した。

「ラリタンのKVMスイッチ、KXIIに出会えて本当に良かったと思っています。ビジュアルでわかりやすいユーザーインターフェイスから、インターネットブラウザを使ってサーバーやデバイスにセキュアにアクセスできますから」とブラウン氏は語る。

「ラリタンのSecure Gatewayは、KVMスイッチのIPアドレスやサーバーを事細かに知る必要もなく、シングルポイントのコンソールアクセスを提供することで、アクセスをさらに簡素化してくれます。1つのIPアドレスを入力するだけで、あらゆるサーバーの状況を把握できるのですから。サーバーを選択すれば、Secure Gatewayが該当するKVMへとつないでくれます。サーバーがダウンすると誰かが1時間かけて車を運転し、ボタンを押して、また1時間かけて戻ってくる、といった非生産的な日々もすっかり遠い過去となりました。今、当社ではKVMを使ってサーバーにアクセスしたり、PDUを使って電源を切ったりしていますが、数秒も待てば再び電源を入れることができます」

チョイスホテルズのラック構成新基準

現在、チョイスホテルズのコロケーション施設には新たなラックが配備されているが、ラック内にはラリタンのインテリジェントPDU2台とラリタンの温度/湿度センサーが2台、ラリタンのKVMスイッチが1台、そしてネットワークスイッチ2台が装備されている。チョイスの急成長に合わせるべく、新基準のキャビネット構成では、簡単かつ迅速に利用できるターンキーソリューション、そして、新たな機器を管理しその稼働状況を常に監視できる機能がすべて提供されている。同社はコロケーション施設内に予備のPDU、KVM、センサーを保管し、新たなラックが必要となったときにすぐに使えるようにしている。

アセット管理ソリューションを実現するリモートデータセンターに着目

チョイスホテルズでは、ラリタンのアセット管理ソリューションをラックに設置し、他社のスタッフがメンテナンス作業を行う機器を間違えないようにしている。アセットマネジメントストリップのLEDが点滅することで、作業対象のサーバーが特定できるという仕組みだ。さらに各サーバーにはアセット管理タグがついており、サーバーが設置されたり、接続が切れたりすると信号が送信される仕組みになっている。「サーバーが設置されたり、ラックから取り外されたときは必ず知ることができるのです」とブラウン氏は語る。またアセット管理ツールは、サーバーやその他のIT資産のインベントリを正確かつリアルタイムに把握するのにも役立っている。

さらにチョイスホテルズでは、データセンター内の機器を特定しやすくするためのさらなる工夫として、ラリタンのカラーインテリジェントラックPDUとカラーケーブルを使用。電源Aと電源Bをレッドとブルーで色分けすることで、サーバーへの給電状況や、複数の電源を備えた機器の状況がすぐにわかるようになっている。また、カラーPDUを使うことでラックPDUはもちろん、パワーチェーン内のあらゆるコンポーネントを、離れた場所から、どの角度からでも、照明状況にかかわらず特定や位置確認ができる。

DCIM導入に向けた準備

チョイスホテルズでは、ラリタンのDCIM(データセンターインフラ管理)ソフトウェアと併用できるアセット管理ソリューションを導入する計画を立てている。DCIMソリューションが導入されれば、チョイスホテルズが現在使用しているスプレッドシートの代わりに資産を追跡し、さらには電源管理やスペース容量、機器の追加、移動、変更といったさまざまな管理性能が提供されることになる。

「オペレーションスタッフがキャビネット単位まであらゆる情報を把握できるよう、彼らにデータセンターの全体像を示してあげたいのです」とブラウン氏は語る。「DCIMの画面をクリックすれば、キャビネットの立面図が表示され、サーバーはもとより、その位置、オペレーションシステム、シリアル番号、使用しているネットワークポートまで、正確な情報を確認することができますので」

「当社ではラリタンの包括的なリモートアクセスソリューションを導入したことで、データセンターを仮想的に管理できるようになりましたし、社員がデータセンターにいないことを心配する必要も一切なくなりました」とブラウン氏は付け加えた。「チョイスホテルの者として言えるのは、データセンター運用チームの面々は夜、熟睡できるようになったということです」

ユーザー

チョイスホテルズ インターナショナル

導入目的
  • 「lights-out(完全自動)」なコロケーション施設で新データセンターを管理したい
  • 資産を管理・監視したい。コロケーション施設の他社スタッフが、作業対象のサーバーや機器を間違えないようにしたい
  • リモートキャビネットの電力使用状況や環境トレンドを追跡したい
導入ソリューション
  • インテリジェントラックPDU
  • 温度/湿度センサー
  • ラリタンDCIMソフトウェア
  • アセット管理ソリューション
  • Dominion ® KX II KVMスイッチ
  • CommandCenter® Secure Gateway
導入効果
  • 詳細な情報まで把握できるようになり、より効率的な運用が実現
  • アップタイムが向上し、SLAをクリアし、基準を超えるまでにサービス品質が改善
  • コロケーション施設での電力使用状況を追跡することで、使った分のみの支払いで済むように
  • 単一のURLで、あらゆるサーバーのKVMコンソールへのセキュアなアクセスが可能に
  • アウトレット単位での電源オン・オフ切替機能を活用し、「サーバーの電源を仮想的に抜く」ことが可能に
  • データセンターへの長時間の出張がなくなったことで業務コストが削減
  • 個々のデバイスや複数の電源の情報を集約
  • サーバーラックの吸気・排気それぞれの温湿度を監視
  • コロケーション施設の他社スタッフが、作業対象のサーバーを間違えずに特定できるように

« Previous Case Study
F5 Networks

Next Case Study »
UF Health Shands